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インド二十二日目

3/9 午前9:30起床

  今日は晴れ。小麦畑へ出向く。

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  青空でいい空気、ストレスはなく、最高の環境である。ラウールの家でチャイを飲むのがお決まりで、今日もお邪魔させてもらった。

   ラウーの兄弟が斧で木を叩き切っている。

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  私もやってみたが、うまくいかない。経験を積む必要があると言う。この木はご飯の調理の際に使うらしい。

  ラウールの家は増築中。その為の作業が進んでいる。この村では未だにレンガで家を作るらしい。"未だに"と感じてしまうのは恥ずべきことかもしれない。

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[増築中の部屋]

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[増築中のトイレ]

  ちなみにこの村で家を建てるために必要な金額は20万程度。安すぎるが、耐久性など日本的な感覚で見ると不安なところも多い。もし将来稼げるようになってもう少し高い金額を払って別荘を建てようかな、と思っている。

  村への帰り道に楽しそうな男の子たちを見つけた。

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[水浴を楽しむ子供達]

  彼らの無垢な姿で私もニコニコした。今あるもので満足している。そのような印象を持った。私にはない能力だと思う。

  家に戻りウルドゥー語の勉強を始めて30分ほどすると、ヨギの甥が外に行くぞと誘ってくれた。しかし、行きたい場所は彼の仕事場である畑。

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[カメラを向ける前はだるそうだったのに写真撮るよって言ったらめちゃくちゃ笑顔になる甥]

  甥が刈ってる草は牛が一番好きな食べ物らしく、これを後で細かく切って食べさせるのだという。

  当然私も体験させてもらった。小学校の時に学校のプログラムで農業を体験したことがあったが、それと同じ楽しさを覚えた。しかしインドで農業をしている私はなにをしているのだろう。しかしとても楽しかった。かも。

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[体験する私 : 髪こんなのになってたんだ]

  この辺りの大地主が私を夜ご飯に招いてくれた。そこに向かうために、ヨギのバイクに二人乗りした。道中にみたサンセットは綺麗だった。

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[運転するヨギと私と太陽]

  大地主の家に着くと先ほど私が刈った草を細かくする機械があった。手動であるがよくできている。

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  大地主の家は立派であったが、その横に小さな家の集合体があった。これは大地主の親戚である。暗くて写真に収めることができなかったが、昔読んだ文化人類学の本にあった写真と同じ風景があった。博物館に来ているような錯覚をしたが、ここのものは全て生きているものだった。

   村でも都市化の影響で家族形態が変化している。インドでもこの大地主のような形態が主流だったのは20〜30年ほど前だ。変化の速度が速いことがよくわかる。

  その潮流の中で、なぜ変えないのか、と大地主に質問したところ、「スローライフを楽しみたい」と言っていた。日本は一度従来の日本的な暮らしを捨ててから、スローライフを再び求めているように見えるが、彼は捨てずにスローライフを享受している。素直に素晴らしいと感じた。

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[大地主が用意してくれたご飯(序章)]

ご飯をたくさん食べたが、私もお酒が周ってしまい大地主や頂いたご飯の写真を撮ることを忘れていた。しかし楽しくウルドゥー語で会話することができた。と思う。

  帰り道、空を見上げると空いっぱいに星が。日本でも見たことのないほど無数にあった。なぜ今まで気づかなかったのか。あの水遊びしていた子供達に習って、素直に星が見たい!と言ってバイクを停めさせた。口を開けたままで言葉が出なかった。

  今日は素晴らしい日だった。おやすみなさい。

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